ジユウダイ

『オーバー・ザ・リバー、コロラド州アーカンサス川のプロジェクト』
2枚組のコラージュ 2005年/30.5cm×77.5cm/66.7cm×77.5cm
©Christo 2005/札幌宮の森美術館所蔵

FILM

開催中

世界的な現代美術家クリストとジャンヌ=クロードの
アジア圏最大のコレクションによる常設展示。

2005年2月。ニューヨーク市セントラルパークの全長37kmの遊歩道に、サフラン色の布がはためく7,503基ものゲートが16日間だけ設置されました。これは、現代美術家クリストとジャンヌ=クロードによる『ゲート、ニューヨーク市、セントラルパーク、1979−2005』というプロジェクト。
彼らを追ったドキュメンタリーには、ゲートをくぐるニューヨーク市民の笑顔や、そこに現れたクリストとジャンヌ=クロードに対してわき起こる「これをつくったのはあなたたちなの?ブラボー!ブラボー!」という歓声がおさめられており、とても感動したことを覚えています。

クリストとジャンヌ=クロードはこれまでにも、ドイツのライヒスターク(現連邦議会議事堂)を布で包んだり、アメリカ・コロラド州の山間にある幅381mの谷に高さ111mのカーテンを張ったりするなど、実現までに膨大な年月と資金のかかるプロジェクトを手掛けてきました。

『包まれたライヒスターク、ベルリン1971-1995』
100,000㎡のポリプロピレン布、15,600mのロープ、14日間の展示
写真:Wolfgang Volz/札幌宮の森美術館所蔵

1991年には、日本の茨城県とカリフォルニアの双方で3,100本の傘を開く『アンブレラ、日本—アメリカ合衆国、1984−91』というプロジェクトも実現させています。(『アンブレラ』のドキュメンタリーでは、土地の権利を持つ日本人男性が「(設置が完了して開くのを待っている段階で)最初は反対していたけど、傘を見ていたら開くのが楽しみになってきたんだ」と語っていました。)

彼らがプロジェクトのことを「屋外空間での、一時的なアート作品」と語るように、それらは通常2週間、例外的なものでも数カ月間しか存在しません。その代わり、クリストが構想段階で描くドローイング類や記録写真とともに、プロジェクトについての展覧会が開かれます。
準備期間中に彼がつくり出す作品は、屋外空間での一時的なアート作品と同様に、それ自体クオリティを持つ独立した作品なのです。(そして彼らはその作品を売ることで、プロジェクトにかかる億単位の費用を捻出しており、スポンサーからの援助や寄付は一切受け入れないことで有名。)

『囲まれた島々 フロリダ州グレーターマイアミ、ビスケーン湾のプロジェクト』
2枚組のコラージュ 1982年/28cm×71cm/56cm×71cm
©Christo 1982/札幌宮の森美術館所蔵

クリストとジャンヌ=クロード作品のアジア圏最大のコレクションを誇る札幌宮の森美術館では、
コレクション展 I『Life=Works=Projects クリストとジャンヌ=クロード』として、最初期の包まれたオブジェから現在進行中の『オーバー・ザ・リバー』までの代表作のほぼ全てを、立体作品、ドローイングやコラージュなどの平面作品、マルチプル、実現したプロジェクトの写真、資料など約80点で紹介。彼らの言葉やエピソードからも、プロジェクトに対する姿勢が伝わってきて興味深いです。
『オーバー・ザ・リバー』は、実現に向けた準備の最終段階に入っています。観賞後は、その時期に合わせてアメリカ旅行を計画したくなるかも。

公演情報
タイトル 札幌宮の森美術館コレクション I
Life=Works=Projects クリストとジャンヌ=クロード
会期 開催中
時間 10:30〜19:00(祝日をのぞく火曜定休)
会場 札幌宮の森美術館本館(札幌市中央区宮の森2条11丁目2-1)
入場料 一般 400円
シニア(60歳以上) 300円
高大学生 300円
中学生以下無料

★コレクション展会期中は、受付で「ジユウダイ!を見た!」と伝えると
高校生も無料となります(学生証を提示してください)

お問合せ 札幌宮の森美術館(TEL 011-612-3562)
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